はいれすのナンバリング開発記

並べられたはいれす、配列。

というわけではいれすです。今回は私が今まで開発してきたBLDのナンバリングについて話していきたいと思います。

BLDを始めた当初

そもそもなぜ私がBLDを始めたのかというと、2023/04/09に、まっくんがAsRを取ったことに感化されたからです。私も彼のように目隠しでキューブを揃えてみたいと思い、まずはまっさんの解説動画を見てBLDを学びました。

(ちなみにその解説動画がこちら。非常に分かりやすいのでおすすめです)

【初級解法】目隠しルービックキューブ解説 - YouTube

この動画で紹介されていたナンバリングはひらがなナンバリングだったので、必然的に私はひらがなナンバリングを最初に学ぶこととなりました。

そして練習を重ね、5月2日にはついにBLDを初成功します。その時のタイムは18:30.16。おしょい。

というわけでタイムを縮めるためにもっと練習をしようと思っていたのですが、そんなときにまっくんのとあるツイートを見て、衝撃を受けました。それがこちら。

私はそのときオーディオペアという概念は知りませんでしたし、ましては子音と母音で分けるということを当然思いつくことはありませんでしたから、これには非常に驚かされました。

というわけで、私も真似してこのようなナンバリングを作って練習してみることにした…わけではなく。

漢語レターペア

少し言語の話になるのですが、日本語という言語は単語の約半数を漢語が占めています。また漢語はそれを構成する漢字の読み方(つまり音読みのこと)について、二文字目が「ウンチクキツイ」で終わる、などの規則や制限があります。そのため、結果として漢語には、そして日本語には出やすい音と出にくい音というのが決まってくるわけです。

しかし、前述のひらがなナンバリングは、その音の頻度をほとんど無視したものとなっています。ならば、日本語の漢語に出やすい音を集めて、それでナンバリングを振れば、レターペアやストーリーが作りやすくなるのではないか、と私は考えたわけです。

そして6月10日の瀬戸内オフでそれをまっさんに見せたところ、見事にウケました。嬉しかったです。

しかし

しかしながら、この漢語レターペアには一つ欠点がありました。それは音の数が多くなることです。

モーラの数でみると、漢語レターペアはひらがなナンバリングよりも長くなってしまいます。当然、分析文字列は短い方が良いので、これは好ましくありません。

そこで私は思いつきました。そもそも、日本語という言語に縛られなければよいのではないか、と。

人工言語

というわけで、子音と母音がそれぞれ23個ある人工言語を作ることにしました。……したのですが、これには問題点がありました。子音と母音をそれぞれ23個も用意しないといけなくなるとすると、それぞれの中に似通った発音のものが出てきて、区別がしづらくなってしまいます。

そこで、私はこの問題を解決するために、いろいろ試行錯誤をしようとしたのですが、別の問題が出てきたりして、あまりうまくいきませんでした。

そうして最終的に私がたどり着いたのが、こちら。

まず、子音の数については23個用意することにしました。区別についてはやっていくうちに慣れるだろうと判断したためです。

そして母音について。まっくんのナンバリングでは二重ナンバリングと長母音を使用していましたが、それらは使わないことにしました。二重母音を使うとなると口の動きが大変になり、また母音の長短は揃えておいた方が分析の時にリズムを合わせられてよいと思ったからです。

では、二重母音も長短も使わないとなると、どうやって23個の母音を識別すればいいのか。

1つ目は、「音の高さ」を利用する方法です。二種類の音の高さを使えば、単純に母音の数を倍に増やすことができるのです。日本語は音の高低で意味を判別する高低アクセント言語ですので(例えば、雨と飴など)、これは日本人にとって比較的扱いやすいものになります。

2つ目は、「ん」を使うことです。日本語は基本的に子音の後に母音がくっつく開音節言語ですが、一部例外があります。その例外の一つが、「ん」です。「ん」には、すべてのひらがなの中で唯一母音が含まれません。母音の後に「ん」を付けるかどうかで、これもまた母音の数を倍に増やすことができます。

この二つを使って母音の数を、5母音(aiueo)× 2 × 2 = 20個までに増やすことができました。しかし、あと3つ、母音の数が足りません。

そこで私が用いた3つ目の手法が、元の母音の数を増やす、という方法です。aiueoの五母音に加えて、第六の母音「ə」を加えることにより、母音の数は 6 × 2 × 2 = 24個となります。

なお、言語については、スワデシュリストなどから言語の基礎語彙を取ってきて、それにランダムに音を割り振ることによって制作しました。言語名はキツェク(kiceku)語です。(ki:四角、ce:否定、ku:見る という意味)

これから

というわけで、先ほどの二重ナンバリングを使って、まっくんが受験から帰ってくるまでに3-styleの818手順を覚えていこうと思います。あとついでにメガPLLの151手順も覚えようと思います。

最後まで読んでくださりありがとうございました。