はいれすです。
今回の記事の内容は、タイトルの通り、「メガOLLは要らない」ということを主張します。
経緯
まず、根拠を話す前に、私がその主張をするに至った経緯を説明します。
事の始まりは今年の一月。私は年が明けたことを期に、一か月後に待ち受ける広島大会へ向けてメガOLLを覚え始めました。PLLは一か月ほどで習得し終えたので、OLLもそのぐらいで行けるだろうという甘い目論見でした。
しかしながら、結局十日でOLLの習得は挫折することになりました。その後、大会が終わった後も何回かメガOLLを覚えようとしましたが、どうしても定着させることができずにいました。
メガOLLは、PLLに比べて覚えにくく、習得するモチベも湧きにくい。そのことは他のメガerも認識していたことのようです。
メガOLLへの愛着が湧いていない
— 佐村健人 (@KuSupermrm) 2024年3月21日
PLLは自分のお腹を痛めて産んだけどOLLは捨て子を拾って仕方なく育ててる感じ
私は考えました。なぜ、メガOLLはここまで我々を苦しめるのか?
そうして今日、私は行き着きました。この「メガOLL不要論」に。
というわけで、メガOLL不要論について、PLLと比較しながら説明していこうと思います。
パターン認識
一つ目の観点は、パターン認識の労力と時間の違いです。
PLLには、2lookではなく1lookで行う明確なメリットが存在します。
それは、1lookで揃える場合の労力と時間は、2lookで揃えるときのEP・CPを合わせたよりも明確に小さくなる、ということです。
2lookの場合、まずエッジを合わせて、揃っていないエッジの場所の確認、および交換の向きの把握を行います。そしてEP手順を回した後、CPの確認に入ります。
しかしながら、1lookの場合は、最初にブロック・バー・ペアなどを見て、それから一気に揃えます。EP、D、F、Jなどのラッキーケースが来た場合は2lookよりも完全に早く認識し揃えることができますし、そうでないときも2lookより明確に遅くなることはありません。
ですから、PLLを1lookで揃えるのは相応のメリットが存在するというわけです。
しかしながら、OLLの場合はそうはいきません。
OLLを2lookで揃える場合を考えましょう。
OLLのEOの判断は、PLLのEP判断と違って非常に簡単です。なぜなら、EPの判断は上で書いたように複雑な手順を踏むのに対し、EOの判断は上面を一瞬見るだけで完了するからです。
また、OLLのCOも、PLLのCPに比べれば容易に認識が可能です。EOと違って上面だけで完結はしませんが、OLLの場合見る色はPLLと違って1色しかありませんから、集中して観察する必要はありません。
それに対し、OLLを1lookで揃える場合、一見PLLと違って見る色は少ないので簡単そうに見えますが、PLLに比べてOLLは互いに似ているパターンが多く、それらの判別が難しくなっています。見る色が少なくなる分、判断に使える材料も減ってしまっているというわけです。
その結果、OLLを1lookで揃えるときの労力と時間は、EOとCOを合わせたよりも多くなってしまいます。これでは本末転倒ですね。
以上が、パターン認識という観点から見た、メガOLLの不要性の説明となります。
手順について
もう一つ、メガOLLの不要性を説明づけるものがあります。それは、メガOLLはPLLに比べて手順が回しづらいということです。
まず、メガPLLは、RUgenが非常に多いです。私が使っている手順表だと、RUgenのものは151個中104個あります。総手順の約69%、つまり3分の2以上がRUgenということになります。
しかし、メガOLLの場合、そうはいきません。メガOLLはドットを除き178個、ドットも入れると259個ありますが、そのうちEOが揃っているものは16個のみです。その16個以外は、EOを変えるためのFやBRなどが混入するため、絶対にRUgenにはなりません。
勿論、RUgenであることが全てではありませんが、メガOLLはL・BL・BRなどの回しにくい個所を回すことを要求される手順が多いです。それを避けようとすると、非常に長いRUFgen手順を回すことになります。
このことが、メガOLLの回しづらさ、そして覚えにくさを生み出す要因となってしまうわけです。
結論
ここまでメガOLLの性質を、パターン認識と手順という2つの観点から、PLLとの比較を混ぜて説明してきました。
もう皆さんもわかると思いますが、メガOLLは、メガPLLと比べて明らかに習得するメリットが少ないです。こんなものを覚えるぐらいなら、2lookOLLを極めたり、F2L・S2Lなどで短縮を図る方がはるかにましです。
というわけで皆さんは、間違ってもメガOLLを覚えないようにしましょう。
(追記)
指摘を踏まえ、上の内容について主張を撤回します。
海外のトップ層などはメガOLLを全て使用しています。つまり、メガOLLは一定の正しさを持つようです。おそらく、OLLの練度を上げることで、手順の回しにくさや判断の時間を克服できるのだと思われます。また、そのような人々はOLL以外について最適化がほとんど済んでおり、更なるタイム短縮を狙うためにOLLを習得するのは自然な考えです。
ただ、私のような平均sub50をしていない人々にとっては、メガOLLは依然不要であると考えられます。また、メガミンクスをメインとしない人々にとっては、OLLは完全に不要な代物になります。これまで述べてきたように、OLL習得のコスパはPLLのそれよりも低いからです。
従って、以上の内容から、最終的な結論をこのように変えさせてください。
あなたが習得しようとしている手順は、本当に自分が習得すべきものであるかどうか、しっかり吟味するようにしましょう。
もちろん、これは「早くなるための」、または「ソルブを楽しむための」考えであって、手順習得自体を楽しむような人にとっては関係ないことです。
(追記終了)
以上、「メガOLL不要論」の説明でした。
あ、PLLは覚えてくださいね。